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● HCM-Pro担当者インタビュー@バンダイ静岡ホビーセンター 2006年6月22日(木)
バンダイご担当/ホビー事業部 企画開発チーム 松岡さん 
 
HCM-Proインタビューも遂に最終回になりました。今回は、題して「新作HCM-Proを斬る!」です。普段ではあまり知ることのできない、HCM-Proの製造の秘密も聞いてしまいました!



―今ガンダマー・ドットコムでも発売中の、新作HCM-Proのポイントを教えてください。まずゲルググはいかがですか?
松岡さん:
ゲルググは重モビルスーツならではの腰の溜めポーズ、たとえば力士が四股を踏む「ドスコイ」ポーズが取れるような腰のギミックを採用しています。重量感の表現と、ドムから進化した、その…「機体自体は大きいけれども素早く動ける」というイメージを表現したかったからです。
このポーズをとらせるために、ゲルググとしてはハイコンプロが初めて腰のアーマーを分割して開く仕様にさせて頂いています。精密な作りとMSそれぞれの個性の表現を両立させるためにハイコンは常にチャレンジを取り入れることを目標としていきたいです。



―次に、リ・ガズィに関しては。
松岡さん:
リ・ガズィは変形のギミックを進化させる方向で検討してみました。バックウェポンシステム(B.W.S)とモビルスーツの合体という部分をストレス無く遊んでいただくためには…という所にこだわりました。お話の中で、Zガンダムの進化系という風に設定されていますが、それになぞらえるようなイメージです(笑)。 Zガンダムでユーザーさんの、この部分を改善して欲しいという意見に対し、進化させる努力を行いました。
例えば、バックウエポンシステムの肩のカバーに当たる部分をモビルスーツ形態の上にはめ込むために、肩に新規構造関節を入れています。カバー接合を邪魔しないように肩のブロック部が垂れ下がるようになってるんです。B.W.Sの肩カバーの形状に合わせて肩のブロック部が落ちて来て(写真参照)、実際に肩のカバーをはめ込むと殆どロックされてしまうというオートロック機構があります。
ウェーブライダー形態に変形するときには、足を開いた状態で働くロック機構が入っています。また、腰周りのアーマーが形状に合わせて自然なラインが取れるような工夫や、デザイン処理もされています。実際に、Zガンダムからリ・ガズィへの進化と捕らえたときに、どれだけ「かっちり感」がプログレッシブしたか、という所を形的に表現しています。



―それでは最後、サザビーに関しては如何ですか?
松岡さん:
サザビーは、シルエットというかプロポーションですね。逆シャアシリーズは、全体的に設定を壊さない中でのニューシルエットを提案させて頂いているのですが、ラフ稿段階で何度もシルエットを検証し、説得力と新しさを提案させて頂いたつもりです。それを強調しているのが、この、足のスネのパーツです。足のところにスネが大きく開く、開閉ギミックが入っています。サザビーで初めてチャレンジした部分ではないでしょうか。
ガンダムから逆襲のシャアシリーズという歴史的な流れにそってモビルスーツを見ていくと、後期ものになってくれば来る程、重モビルスーツなのに高機動というのがスタンダードになって来るじゃないですか。そうした時に、腰溜めというか、ゲルググでも説明させて頂いた、「ドスコイ」のようなどっしりした感じと高機動なイメージを両立させるため、ハイコンプロならではの可動解釈と可動範囲を設定し、何度も検証して製作しています。また、安定感では足首周りの可動の範囲拡大という部分にも力を入れています。
あとは、大きいんですけど精密感は増量です!サイズが大きくなると精密感も一緒に損なわれる事を予想されると思うんですが、ファンネルコンテナが開くとか、頭部のコックピットが上下に開くとか…。モノアイはもちろん動きます!ハイコンのこだわりどころかなと思いまして。かなり小さいものになってしまいましたが…。脱出ポッドも塗ろうとか思ったのですが小さすぎて見えなかったので断念しました(笑)。



―今後是非入れてみたいというギミックなどはありますか?
松岡さん:
精密感の再現は高いレベルになってきていると思うので、もう一つ進化させたいのは素材感ですね。今、3種類の素材を使って作っているんですが、もっと本物に近い材質とか…。現在使用している素材は、ABS・PVC・POMの3種類です。POMは材質感というより強度を保つ為に関節などに使っていますが、やわらかそうな素材はできるだけPVCを使うように心がけてみたり…と、状況に合わせて素材を使い分けています。
ABSは金属とか装甲とか、スラスターとかブースターとか、メカの部分で使っている素材です。素材によって色の乗り方も全然違ってきますから、例えば、パイプをプラスチックのABSで作るということは極力しないようにしています。



―素材そのものも進化はしているんですか?例えば同じABSでも昔のものと違うとか。
松岡さん:
素材の硬さなど、毎回変えています。素材の硬度が変化していることも進化と捉えて頂けるのであれば、それは進化なのかも知れません。プラモデルだと基本的に一定なんですけど、HCM-ProではABS・PVCそれぞれ硬度別に何パターンか実際に作って、強度的に問題ないか、等を検証しています。
例えばグフのパイプなんかも、露骨に可動範囲に影響して来ますので。逆に、柔らか過ぎるときれいに塗装ができなくなっちゃったりするんですよね。
そこを一律にしてしまえば、大幅な効率化ができて、しかもそんなに極端に見栄えは変わらないと思うので、むしろそうするのが正解なんでしょうけど、ハイコンプロではその辺りは特に妥協せずにやっています。



―企画から完成までは、どの位の期間が掛かるんですか?
松岡さん:
本当に最初の企画という事で、絵を描いた所からというのだったら、大体1年間ですね。今(※6月時点)来年の4月5月頃のものを考え始めています…。
実際に作業に入ってからというのは、8ヶ月〜9ヶ月間ですね。その中で一番時間が掛かるのは金型です。大まかな外形を作るには2ヶ月程度あればできるんですが、そこから全身に何箇所もある関節を、全部丁度いい保持力に調整していくのは全部手作業なんです。



―プラモデルのカトキハジメさんみたいな展開は、HCM-Proではないんですか?
松岡さん:
ちょっと考えています。デザイナーズバージョンという言い方で検討はしています。



―組み立て工程で機械の部分や手作業の部分はどうなっているんですか?
松岡さん:
組み立ては全部手作業です。中国で行っています。パーツの生産もです。設計以降は全て、海外生産です。使っている機械は日本にあるのと余り変わらないですが、彩色等は海外の生産工場から提案を頂いたりして、塗装でできる新しい表現や、新しい塗り方などにチャレンジしたりとか、共同作業で「進化」させていっています。多色成型機はここ(バンダイ静岡ホビーセンター)にしかないので色毎にランナーを作っていますが。



―ひとつの商品に何パーツくらい使われているんですか?
松岡さん:
リ・ガズィが130パーツぐらい。サザビーは170くらい。今度のνが180くらいです。アッシマーは130くらい。Zで150〜160くらいです。最初のガンダムは約100パーツぐらいでしょうか…ちょっと記憶が定かではないんですが…。
この間改めて思ったことなんですが、MGの一番初期の商品のパーツ数が170〜180くらいなんですよね。何年か経ったら、「MGを完成品で売ってるのが本当になっちゃった!」なんて。それを聞いてハッとしました。パーツ数多いなあって(笑)。どうりで生産の時間がかかるわけだな〜なんて。そういえばメディア連動企画とかもしたいですね…考えてみます。



―HCM−Proも元はプラモデルみたいになってるんですよね?ランナーから切り離して、みんなでプラモデル作ろう!みたいな。
松岡さん:
そうです。1ヶ月間ずっと頭を作る人とか…。そういう沢山の方々が集まって1つのモビルスーツを組み立てています。ランナーはプラモデルと違ってHCM-Pro用のもので、外枠やパーツの番号がありません。
一部分だけに外枠とパーツ番号が付いていますが、ここは切り離して商品と同梱する部分です。組み立てのための説明書は、担当者の手書きです。写真を撮って図解したりしています。でも、一人が同じ部分しか作らないので、説明書はすぐにいらなくなってしまうんですが…。



―塗装はプラモデルとは違う塗料ですか?
松岡さん:
基本的には一緒ですが、密着性が上がっている、いわゆる業務用?のものですね。マスキングしてエアブラシで塗装しています。モデラーさんの作り方と一緒と言えば一緒かな?究極の効率化を目指してるので、塗装は部分部分によって担当が分かれていて、例えばリ・ガズィの目のような小さなパーツでも各面ごとに塗る人が違って、複数人でひとつの目パーツを塗り上げる事もあります。
これは全て、1/400という小ささのガンダムコレクションの塗装で培った技術でもあります。社内でランナーの塗装状態をチェックする時も、その細かさには驚かされます。



―さてさて、もうそろそろ最後のまとめとしての質問をさせて頂きます。まず、この仕事をして良かったという点を教えてください。
松岡さん:
2次元の絵から3次元の立体物として、ガンダムという、複雑だけどいろいろな要素…例えば『実在したらこんな特徴を持つだろう』と考えながらモビルスーツを表現するのは大変勉強になりますし、楽しいです。ハイコンでチャレンジしたことに対してユーザーさんから「かっこいい!」などのお声を頂けると、悩んだかいがあったな、またがんばろう、みたいな励みになります。私は初代と言われるガンダムの世代ではないのですが…、かっこいいなと思うモビルスーツはいろいろあるんで…(笑)



―それではやはり一番感動するのは最初のサンプルが上がってきた時ですか?
松岡さん:
光造形で試作ができた時は嬉しいですね。細かくパーツを見るのではなくって、関節やスタイル確認用のものなんですが、2次元のものが設計担当の方の手によって図面に置き換わって、物として出来上がってくるのはちょっと感動です。設計の方にはいつも無茶をお願いしちゃっているのですが、立体物として再現して下さる、色々な技に本当にいつも驚きますし、感謝しています。



―このお仕事での夢とか野望とかはありますか?
松岡さん:
ユーザーさんが喜んで頂けるものを作る事ですね。
あと、ちゃんと納期を守ること。長い工程のあるハイコンではコレはすっごく大きな野望ですよ。



―ユーザーの皆さんの意見は読んでいるんですか?
松岡さん:
読んでいますし、読みたいです!バンダイのサイトに意見を募集している所があるんですが、そこも見ていますし、アンケート葉書も読んでいます。皆さんがどういう風に思って下さっているのか、「すごい!」って思って下さっている所や、「ココがこうなってればなあ…」って思って下さっている所も知りたいです。



―アンケート葉書には細かく意見を書かれる方が多いですか?
松岡さん:
葉書よりは、お手紙の方が多いですね。封書で熱くご意見をいただくこともあります。ラインナップのお話だったり、個別のモビルスーツについてお話だったり、色々テーマ別のご意見と挿絵も付けて下さる方とか。



―それでは、このインタビューを読んで下さっている高校生位の方がいらっしゃると期待して(笑)、どうやったらこういうお仕事ができるのかをアドバイスお願いします!
松岡さん:
うーん、難しいですね…何でしょう? 私はたまたま…?(笑)
こういう仕事に就きたいと思って下さるのも嬉しいことなんですが、仕事となると、非常に厳しくて何度もダメ出しをもらったりとか、辛い事などもあります。実感としては忍耐力とチャレンジ精神を身につけることが大切なんですかね。好きなんだから、とことんまでがんばりぬくとか…。何言われても押し通す、とか。変なところを強気に提案して、上司には、よく怒られますけど…。



―コメントに苦労されてますね(笑)。「男ばっかりの職場は大変」(注:女性は10%位しかいないそうです)とか、「皆さんが思っているよりもかなり厳しいです」とか、苦労話でもいいですから…
松岡さん:
それでいいんですか?(笑) …本当に細かいこととか商品化するためにやらないといけない事は凄く多いし、本当に大変なんです…って、まとまらないです!!!
いや、まじめに、調べなきゃいけないことや、試してみなきゃいけないことが山盛りで…気になりだすと本当に終わりがないです。でも納期の終わりだけは、変わらずに迫ってくるんですよ!



―じゃあアドバイスとしては、忍耐力やチャレンジ精神を身に付ける、というのと…細かいものに対する見る目を養う事が大切ですよ、という感じですか(笑)。
松岡さん:
そうですね、それはとても大切です!なんとなくこれでまとまった感じでどうでしょうか(笑)



―それでは最後の最後に、これを読んで下さっているガンダムファン、HCM-Proファンの方にメッセージをお願いします。
松岡さん:
これからも頑張りますので、末永くHCM-Proで遊んで頂きたいと思っています。
…末永くって古いですか?(笑)

 

このインタビューを最後まで読んでくださった皆様、バンダイ松岡さん、どうもありがとうございました!これでHCM-Proへの愛着も倍増!これからどんなラインナップが出るのかも本当に楽しみですね。

このインタビュー企画はまだまだ続きます。これからも、普段ではなかなか聞けないお話を商品の開発者の方々にお伺いしていきます!次回のラインナップの発表をお楽しみに!



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